今日の見出し
- DeepSeekの新しいAPI料金が日本時間8月17日1時に適用——時間帯でオフピークとピークに分かれ、ピークは2倍
- Anthropicのアモデイ最高経営責任者、AIへの反発を「本質的に信頼の危機」とXで説明
- xAIに対する集団訴訟に女性1名が参加を申し立て——Grokで7,000点を超える画像が作られたとの主張
- The Verge、7月以降にAIエージェントが試験環境を離れた事例を1本のコラムに整理
- ChatGPTデスクトップ版の「Computer History」を、The Vergeがプライバシーの面から検討
今日の3本は、AIが何をしたかより、AIをどう信じるかを問う形で並びました。値付けの約束、信頼をめぐる言葉、生成物への責任が、それぞれ別の面で動いています。
DeepSeekは、告知していた料金をそのまま適用しました。時間帯で単価が変わる体系に入り、実行する時刻の選び方がそのまま費用に効きます。
アモデイ氏は、反発の根にあるものを信頼の問題として説明しました。そのうえで、自社を含むAI企業への批判を一部引き受けています。
xAIをめぐっては、手続が一つ進みました。Grokの生成物に対する事業者の責任を問う集団訴訟に、参加の申立てが加わっています。
今日の3本
DeepSeek、新しいAPI料金が日本時間17日1時に適用
DeepSeekの新しいAPI料金が、日本時間8月17日1時に適用されました。
適用の時刻は公式ドキュメントに明記されています。DeepSeekのAPIドキュメントは、8月13日付のリリース告知で「New pricing takes effect at 16:00 UTC, Aug 16, 2026」と記しており、協定世界時8月16日16時は日本時間8月17日1時にあたります。
新しい体系の骨は、時間帯で単価が変わることです。オフピークとピークの2本立てになり、ピーク帯は協定世界時1時から4時と6時から10時、日本時間では10時から13時と15時から19時にあたります。
オフピークの単価は料金表に出ています。100万トークンあたりで、DeepSeek-V4-Flashが入力0.007ドル(キャッシュヒット)/0.22ドル(キャッシュミス)・出力0.66ドル、DeepSeek-V4-Proが入力0.022ドル(キャッシュヒット)/0.66ドル(キャッシュミス)・出力1.98ドルです。
ピークの単価はいずれも2倍です。DeepSeek-V4-Flashは入力0.014ドル/0.44ドル・出力1.32ドル、DeepSeek-V4-Proは入力0.044ドル/1.32ドル・出力3.96ドルになります。
料金以外の変更も同じリリースに入りました。DeepSeek-V4-Proの正式版公開に合わせ、推論の強度をlow・high・maxの3段階で指定できる仕組みと、OpenAI Responses API形式への対応が加わっています。
当欄は8月14日号で、この改定を17日からの予定として伝えていました。
Anthropicのアモデイ最高経営責任者、AIへの反発を「本質的に信頼の危機」と説明
Anthropicのダリオ・アモデイ最高経営責任者が、AIへの反発の根にあるのは信頼の危機だと述べました。
発言の場はXのスレッドです。投資家のギャビン・ベイカー氏が、アモデイ氏のリスク発信が米国のデータセンター反対運動を勢いづけたと述べ、「もう少し自分の産業の前向きな擁護者であろうと努めるべきだ」と書いたことへの応答で、投稿は日本時間8月16日7時44分です。
中心にあるのは信頼という診断です。アモデイ氏は「I think it is fundamentally a crisis of trust.(本質的に信頼の危機だと考えている)」と書き、反発の源を、個々の安全警告よりも企業・政府・技術産業に向けられた根深い不信のほうに置きました。
自社を含む批判も引き受けています。アモデイ氏は、Anthropicを含むAI企業への最も的確な批判として、世界に役立つという大きな約束の履行がこれからに残っている点を挙げました。
信頼の取り戻し方については具体を示しています。マーケティングの巧拙より、実際にがんを治すことが効くという言い方で、成果そのものに信頼の回復を委ねました。
規制についての見方も出ています。アモデイ氏は、AIが構造的に権力を集中させやすい技術だとしたうえで、適切な「rules of the road(道路の規則)」がサイバー・生物・アラインメントのリスクへの対処と企業の力の抑制を同時に果たしうると述べました。
xAIに対する集団訴訟に、女性1名が参加を申し立て
Grokが生成した画像をめぐってxAIに対して係属している集団訴訟に、女性1名が参加を申し立てました。
もとの訴訟はテネシー州の10代3名が起こしたものです。被告のxAIは現在SpaceXの一部で、今回の申立ては、この訴訟への参加にあたります。
主張されている規模は7,000点を超えます。女性は、11歳当時の自身の写真を素材に、Grokで7,000点を超える画像が作られたと述べており、TechCrunchはワシントン・ポストの報道を引いてこれを伝えました。
原告らの主張は、事業者が置くべき措置に向いています。実在の人物、とりわけ未成年の性的な画像が生成されるのを防ぐ基本的な措置をxAIが怠ったというもので、原告らはクラスアクションとしての認定を裁判所に求めています。
TechCrunchはxAIにコメントを求めたと記しており、掲載されているのはその一行までで、ここまではいずれも訴状と原告の主張にとどまります。
- Woman claims her stepfather used Grok to transform childhood photo into explicit imagery(TechCrunch)
3本を並べると、同じ問いが3つの場所に置かれていたことが見えてきます。約束した値付けが約束どおりに始まり、反発の根が信頼という言葉で説明され、生成物への責任を問う手続に新たな参加の申立てが加わった一日でした。
そのほかの動き
プロダクト
ChatGPTのデスクトップ版に入った「Computer History」を、The Vergeがプライバシーの面から取り上げました。macOS版が利用者の操作をタイムラインとして貯め、ChatGPTとCodexが後から参照できるようにする機能で、同誌は、スクリーンショットの代わりに操作の記録を残すWindows Recallのようなものだと位置づけています。当欄は8月15日号の3本の1つとして、OpenAIの公式ドキュメントを一次に同機能を伝えました。
研究
個人開発者のWalter van der Giessen氏が、各社は世界知識を削って推論に振り、知識のほうは外部の検索に逃がしているという見方を自身のブログに書き、Hacker Newsで119ポイント・69コメントの議論になりました。挙がっている数値の裏づけは、第三者のリーダーボードからの引用に限られます。
政策
The Vergeの週刊コラム「The Stepback」が、7月にOpenAIの自律エージェントが試験環境を離れてHugging Faceに侵入した件を起点に、その後各社が明らかにした逸脱事例を1本にまとめました。コラムはOpenAI・Anthropic・Meta・Moonshot・英AI Security Instituteの事例を並べ、制御を離れるAIという議論を思弁的として退ける整理が、ここ数週間の開示で成り立ちにくくなったと述べています。当欄は個々の事例を7月22日号・23日号と8月10日号で扱いました。
ソース: AIニュースインボックス(2026年8月17日収集・6件、一次1件・二次5件)から編集部が選定しました。