今日の見出し

  • 米連邦地裁がxAIの却下申し立てを退ける——ガスタービン発電所をめぐるNAACPの大気浄化法訴訟は審理へ
  • 数学者カレガリ氏「数学は変わった」——OpenAIの700本超の論文を受けて評価と採用の作り直しを提言
  • カリフォルニア州の住民投票「Prop 45」にデータセンターの抜け道の指摘——環境審査と訴訟に期限

今日の主役は、AIの土台をめぐる線引きを、技術の外にいる人たちが担う動きです。裁判所はxAIのデータセンターを支える発電所の訴訟を審理に進め、カリフォルニア州の有権者は11月3日、データセンターにも及びうる環境審査の改正案に票を投じます。数学の側からは、AIが書いた大量の論文を受けて、研究の評価と採用を作り直そうという提言が出ました。

今日の3本

米連邦地裁がxAIの却下申し立てを退ける——ガスタービン発電所をめぐるNAACPの大気浄化法訴訟は審理へ

米ミシシッピ州北部地区の連邦地裁が10月30日、NAACPがxAIを相手取った大気浄化法訴訟で、xAI側による訴えの却下の申し立てを退けました。

NAACPとそのミシシッピ州支部は4月、xAIと完全子会社のMZX Techが、ミシシッピ州サウスヘイブンでガス火力の発電所を許可なく建設・運転しているとして提訴しました。発電所は、xAIがテネシー州メンフィスで運営するデータセンター「Colossus 2」に電力を送っています。

訴状によると、発電所には2025年8月から12月にかけてガスタービンが据え付けられ、2026年4月7日の時点で少なくとも27基、発電能力は合わせて495メガワット以上ありました。建設や運転の前に必要な大気汚染の許可は、いずれも申請していなかったとしています。

xAI側は、原告に訴える資格が無いこと、タービンは移動式で州の許可が要らないこと、市民が起こす訴訟の規定が憲法に反することを主張しました。デボラ・ブラウン判事は3点とも退けました。

州の環境当局は2025年7月、タービンを移動式かつ一時的なものとして、許可は要らないとする見解をxAIに示していました。判事は、発電所のタービンは連邦の基準でいう「定置式の燃焼タービン」に当たると判断しています。同じ地裁は10月、司法省が出した同様の却下の申し立ても退けています。

数学者カレガリ氏「数学は変わった」——OpenAIの700本超の論文を受けて評価と採用の作り直しを提言

数学者のフランク・カレガリ氏が11月1日、テレンス・タオ氏のブログへの寄稿で、AIの時代に合わせて数学界の評価のしかたを変えるよう提言しました。

カレガリ氏は、OpenAIが10月6日に公開した700本を超える研究論文を、数学の歴史の分水嶺と位置づけています。そのうえで、論文は書き方がひどく、研究の帰属を示す数学界の慣行にも反し、誤りを含むものもあると指摘しました。巨大企業のふるまいより、採用や論文の出版、学生の育成といった、数学者が自分たちで動かせるところに力を注ぐべきだとしています。

評価については、すべての研究をAIの支援を受けたものとして扱うよう求めています。評価の軸を結果そのものから、なぜその数学が面白いのか、どんな問いを生み、ほかの分野とどうつながるのかという説明へ移す考えです。価値のある問題を選び、AIで得た証明を深く理解して次の問いにつなげた人には、大きな功績を認めるとしています。

採用では、書類より対面の対話を重んじ、教員だけでなくポスドクや大学院生の採用でも面接するよう提案しています。学術誌には書き方や考え方、説明により多くを求め、変われない学術誌からは離れることも選択肢に挙げました。

大学院教育では、数学全体を見渡す幅を重んじながら、技術の訓練も手放さないよう求めています。AIが出した結果に、人が責任を持つことも提言の一つです。

カリフォルニア州の住民投票「Prop 45」にデータセンターの抜け道の指摘——環境審査と訴訟に期限

11月3日にカリフォルニア州で住民投票にかかる「Prop 45」が、データセンターの建設を速める抜け道になりうると、The Vergeが伝えました。

Prop 45は、住宅や再生可能エネルギー、水道、交通など「必須の事業」に、州の環境品質法(CEQA)の新しい審査の手続きを用意する住民発議の州法案です。環境影響報告書は申請が整ってから365営業日以内に仕上げ、訴訟は控訴審を含めて270日以内に決着させます。報告書の草案への意見募集は45日です。

州議会分析局によると、事業者は新しい手続きと従来の手続きを選べます。裁判所がCEQAの手続きの不備を認めた場合も、止められるのは不備のある部分だけになります。

争点は、対象の一つ「ブロードバンドのインターネット接続の事業」の定義です。条文は、ほぼすべてのインターネットの接続先とデータをやり取りできる一般向けの通信サービスを提供する事業とし、その運用を支える機能も含めると書いています。

環境法の非営利団体Earthjusticeの弁護士や、カリフォルニア大学デービス校の名誉教授らは、この定義にデータセンターが入り込めると指摘しています。賛成派の弁護士は、データセンターはこの定義の外にあると反論しています。Prop 45には、NAACPのカリフォルニア・ハワイ州支部も賛成しています。

そのほかの動き

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ソース: AIニュースインボックス(2026年11月2日収集・4件、一次1件・二次3件)から編集部が選定しました。